

|
 |

 |


|
|
| 第44回 確定申告 〜事前準備 Part4〜 <平成18年9月2日(土)> |
 |
公認会計士・税理士 三嶋事務所 三嶋 政美
1 情報基盤強化税制が創設されます
◎高度な情報セキュリティが確保された情報システム投資を促進する企業に、税制上の手当が設けられます。
○現在、米国に大きく遅れをとっている情報セキュリティ対策の一環としての投資促進税制です。社会全体のセキュリティリスクが顕在化する前に、情報セキュリティを確保し、国際競争力を強化することが目的です。
※適用期限:平成18年4月1日〜平成20年3月31日までの間に取得した場合に適用されます。
2 役員給与の損金算入のあり方が見直しされます
◎一定の要件を満たせば、臨時役員給与も損金算入可能。ただし、一人会社のオーナー給与は、給与所得控除相当分の損金算入が制限されます。
○新会社法において役員報酬・賞与が職務執行の対価として一本化され、一方で最低資本金要件の撤廃等により個人事業者が法人形態を選択することが容易になります。このため、従来損金算入が認められていなかった臨時給与について、あらかじめ定めがあれば損金算入を認めることとする一方、実質一人会社(低所得の会社等を除く)については、節税目的の法人成りを抑制する観点から給与所得控除相当分が損金不算入になります。
※適用期限:平成18年4月1日以後、開始事業年度より適用されます。
3 同族会社の留保金課税が見直し・延長されます
◎同族要件が改正され、控除保留額も現行の基準額が緩和されます。また、現状の不適用措置における不適用要件の一部が廃止されます。
○同族会社の留保金課税について、対象となる法人を同族関係者1グループで株式等50%超保有の会社のみに限定し、内部留保に対する控除額が大幅に引き上げられます。また、現行の3つの「不適用要件」のうち2つが廃止され、残りの“経営革新計画承認企業”要件は2年延長されます。
4 交際費課税の課税範囲が明確化されます
◎一人当たり5,000円以下の飲食費(役職員間は除く)の損金算入が可能になります。
※適用期限:平成18年4月1日〜平成20年3月31日開始事業年度に適用されます。
5 研究開発税制が拡充されます
◎研究開発費の総額に、一定割合を控除した額に、更に増加分の5%を上乗せできるようになります。
○研究開発促進税制の恒久的措置(総額に係わる税額控除制度)に加え、研究開発投資の増加額について控除率の優遇を講じることにより、研究開発投資へのインセンティブが強化されました。
※適用期限:平成18年4月1日〜平成20年3月31日開始事業年度に適用されます。
6 少額減価償却資産の取得価額の損金算入特例が見直しされます
◎中小企業に認められていた30万円未満で取得した少額減価償却資産の損金算入特例が、その上限が年間合計300万円までで制限され、適用期限が2年延長されます。
○中小企業者等(資本金が1億円以下の資本金を有しない法人のうち、常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人、また常時使用する従業員の数が1,000人以下の個人等)が、30万円未満の減価償却資産を取得した場合、全額損金算入(即時償却)を認める制度が見直し・延長されます。
※適用期限:平成18年4月1日〜平成20年3月31日までの間に取得した場合に適用されます。
7 中小企業の投資促進税制が拡充・延長されます
◎対象資産に一定のソフトウェア及びデジタル複合機を追加するとともに、電子計算機以外の器具備品を除外した上で、適用期限が2年延長されます。
○中小企業の投資促進税制とは、現行で認められている中小企業者等が一定の機械等を取得して、国内にある事業の用に供した場合、取得価額の7%の税額控除または取得価額の30%の特別償却との選択適用ができる制度です。
※適用期限:平成18年4月1日〜平成20年3月31日までの間に取得した場合に適用されます。
8 欠損金の繰戻し還付制度が延長されます
◎創業5年以内の中小企業に適用される1年間の繰戻し還付措置が2年延長されます。
○欠損金の繰戻しによる還付とは、欠損金が生じたときにその欠損金を前事業年度に繰戻して既に納付済みの法人税の還付が受けられる制度です。設立5年以内の中小企業者等が対象です。
※適用期限:平成20年3月31日までの間に終了する事業年度に適用されます。
9 買収された欠損法人の欠損金等の損金算入が制限されます
◎休眠等している欠損法人を買収して、節税効果を生ませる租税回避行為を制限するため、一定の欠損金額については繰越控除制度が適用されません。
※適用期限:平成18年4月1日以後にその保有をされた欠損法人について適用されます。
10 会社法制定に伴い所得税、法人税等が整備されます
◎新会社法の施行に合わせて、配当等や株式等に関する取引関係の整備、また組織再編税制の見直しが行われます。
○新会社法の制度に合わせて、他の組織再編行為との課税の公平性や租税回避の防止、株式交換等制度の円滑な利用促進といった点を考慮しながら、組織再編税制として本則化されました。
11 住宅の耐震改修工事に関する支援措置が講じられます
◎一定の条件において、住宅の耐震改修で所得税額控除、固定資産税減額が受けられる制度が創設。また事業用建築物には、2年間の特別償却措置や地震保険控除制度も新たに設けられました。
・耐震改修税額控除制度の創設
・住宅耐震改修に伴う固定資産税の減額措置の創設
・事業用建物の2年間の特別償却措置
・地震保険料控除の創設
12 登録免許税・不動産取得税軽減が見直しされます
◎資産デフレの緊急措置としての特例が廃止及び見直しされ、結果的に従前の制度から増税基調になります。
○不動産(土地・建物)に係わる登録免許税の特例については、一旦廃止になり、基本的に本則税率に戻りますが、土地売買は1%、信託登記は0.2%の若干の軽減措置が講じられます。この2つの特例に関しては、平成18年4月1日〜平成20年3月31日まで適用されます。
13 相続時精算課税の住宅取得資金特例が延長されます
◎高齢者の資産の次世代移転の円滑化と、住宅投資促進のため、住宅取得等資産に係わる相続時精算課税制度の特例措置の適用期限が延長されます。
○平成15年度税制改正で創設された「相続時精算課税制度」の特例として、住宅を取得等する資金贈与を受ける場合、通常の非課税率2,500万円に住宅取得特別控除額1,000万円を上乗せする特例措置が2年延長になりました。
※適用期限:平成19年12月31日までの適用になります。
14 税源移譲で所得税・個人住民税の税率構造が見直され定率減税が廃止されます
◎所得税の税率構造が4段階から6段階に変更され、個人住民税は一律10%に改められます。また定率減税は所得税が平成18年度分、個人住民税が平成18年度分をもって廃止になります。
○税源移譲の一環で・個人住民税が一律10%になる、・所得税に5%税率が追加設定され、住民税の税率が今回の改正で13%から10%になる層に関して逆に3%分税率を引き上げる、など税率構造全体が改められました(個人住民税の税率構造は、現在5・10・13%となっているが、道府県民税を4%、市町村民税6%とすることで一律10%になります)。
15 物納制度が明確化されます
◎これまで不明確だった物納不的確財産が法令で限定化され明確になり、物納許可基準が緩和されます。延納中に物納する新制度も創設されます。
・物納不適額財産の明確化
・物納手続きの明確化
・物納申請の許可に係わる審査期間の法定化
・延納中の物納の選択
※適用期限:平成18年4月1日以後の相続または遺贈により取得した財産に係わる相続税から適用されます。
16 納税環境が整備されます
◎今年度の改正で「納税環境」の整備として、無申告加算税等の取り扱い、郵政書類の消印有効などの改正が行われます。
・給与の源泉徴収票等の電子交付
・郵送等の書類の提出時期
・無申告加算税の免除
17 国際課税が強化されます
◎非永住者制度の適正化について
◎過小資本税制の対象となる利子等の範囲について
◎移転価格税制における推定課税の方法について
18 その他主な改正内容
◎使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例について
◎所得税、相続税、贈与税、法人税及び地価税の申告書に係わる公示制度について
◎認定NPO法人制度の認定要件等について、など
|
 |
 |
|
 |

|
|