コムネットへようこそ







第9回 まだ間に合う!!確定申告事前対策
平成15年10月4日(土) 公認会計士・税理士三嶋事務所 三嶋政美

1.確定申告の基礎知識

【所得】

所得は10種類の所得に区分され、所得区分ごとに計算方法が定められています。
  1. 利子所得
    公社債及び預貯金の利子など
  2. 配当所得
    法人から受ける利益の配当など
  3. 不動産所得
    不動産、不動産の上に存する権利、船舶または航空機の貸し付けによる所得
  4. 事業所得
    農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業などから生ずる所得
  5. 給与所得
    給料、賃金、賞与などから生ずる所得
  6. 退職所得
    退職手当、その他の退職により一時に受ける給与にかかる所得
  7. 山林所得
    山林の伐採、譲渡による所得
  8. 譲渡所得
    資産の譲渡による所得
  9. 一時所得
    上記の所得以外の所得で、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時所得で、役務または資産の譲渡の対価としての性質を有しないもの
  10. 雑所得
    公的年金の収入や業としない原稿料など、上記のいずれにも該当しない所得
【所得控除】

所得控除は、おのおのその計算方法が定められています。

・所得税率
所得税の税率は次のように定められています。

所得金額330万円以下税率10% 控除額0円
所得金額330万円超900万円以下税率20% 控除額330,000円
所得金額900万円超1800万円以下税率30% 控除額1,230,000円
所得金額1800万円超税率37% 控除額2,490,000円


【税額控除について】

●税額控除について
税額控除は、所得控除と異なり、算定された税金を直接減額できるものです。

2.税制改正の影響

●所得税の改正

(1)配偶者特別控除の廃止…平成16年分以後の所得税から、配偶者特別控除が廃止されます。
(2)少額減価償却資産…平成15年4月1日から平成18年3月31日までの間に、取得価額30万円未満の減価償却資産を取得した場合は、全額の損金算入が認められることとなりました。

●消費税の改正

(1)免税点売上の引き下げ…事業者免税点制度の適用上限が3000万円から1000万円に引き下げられました。
(2)簡易課税制度の適用上限の引き下げ…簡易課税制度の適用上限が2億円から5000万円に引き下げられました。

3.今なら間に合う節税対策

●あなたの青色申告特別控除額は?

青色申告特別控除について、その記帳レベルによって10万円、45万円、55万円に分かれています。あなたの控除額はいくらですか?昨年の確定申告書で確かめてください。
もし10万円になっていたら……それは顧問税理士の怠慢です!

●こんなに支出は経費にできる

  1. 自宅の家賃または減価償却費を経費にする
  2. 水道光熱費や電話代を経費にする
  3. 自家用車を経費にする
  4. 妻などの青色専従者に対して賞与を支払う
  5. 中古の高級車を購入する
●所得控除を使う

  1. 雑損控除…家事や地震で家が損害を受けたり、泥棒に入られて大金を盗まれたりといった大きなダメージを受けた場合には税金の援助があります。
  2. 生命保険料控除…生命保険に加入することによって年間最高5万円の控除があります。これとは別に、一定の要件を満たした故人年金保険契約に加入した場合にも別に5万円つきます。
  3. 小規模企業共済等掛金控除…掛金(月額1000万円から最高7万円まで可能。年額84万円)が全額所得から控除できます。
  4. 医療費控除…1年間に10万円を超える医療費を支払った場合には、その越える部分の金額を所得から控除することができます。
●損益通算の活用

  1. 損益通算とは?…2種類以上の所得がある場合、例えばある所得が黒字で、他の所得が赤字である場合に、その各所得の黒字と赤字とを一定の順序に従って、差し引き計算を行うものです。
  2. 含み損のある資産を処分する…不動産所得が多額に発生すると予想される場合においては、含み損のある不要な不動産などをその年度中において売却します。それによって、不動産所得の黒字と譲渡所得の損失について損益通算を行って節税することが可能となります。
  3. 純損失の繰越控除…損益通算の対象となる赤字のうち、損益通算の規定を適用しても、なお控除しきれない部分を純損失の金額といいます。
●消費税改正への対策

  1. 免税点引き下げとその影響…故人事業者の場合、平成17年度から免税点が300万円から1000万円に引き下げられます。
  2. 法人設立によって課税を免れる…現行税制では、資本金1000万円未満の法人については会社設立後2年間、消費税の課税が免除されます。
●修繕費の支出

所有する建物などについて老朽化が進んでいる、あるいは修理が必要な箇所がある場合には、今年の所得税の状況によってこれら修繕を実行することによって、節税を図ることが可能です。

補足資料
修繕実務の基本と賢い対処法
  • 資本的支出と修繕費の区分判定フローチャート
  • 明らかに資本的支出に該当するケース
  • 明らかに修繕費に該当するケース
  • 資本的支出か修繕費か判断が難しいケースについて
  • フローチャート対応質疑応答集
  • 賢い対処法