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平成15年8月2日(土) 司法書士・行政書士 西川 恒夫
1.遺言の必要性
遺産をめぐる争いは年々増えています。
例えば、家庭裁判所が扱う遺産分割事件として、昭和47年4900件、平成元年8500件、平成8年には10200件となっています。遺言公正証書についても、昭和47年の17000件から平成9年には52000件に増えています。
自筆証書遺言書の検認申立件数は、年間約10000件にものぼっています。
これは、親族間に僧俗財産をめぐるもめごとが起こりやすくなってきたことと、遺言が増えてきたための現象だと言えます。
なぜ遺言書が増えてきたのでしょうか。
それは、民法が定める法廷相続分だけでは、千差万別の家庭事情を律することができなくなってしまったからです。
遺言により、故人の意思を明示し、その意思を次代に正しく伝え、相続財産をめぐる親族間の争いを未然に防ぐことが大切なのです。
2.相続が争続にならないように
遺言書の作成に「早すぎる」ということはありません。作成した後での訂正は可能ですし、高齢になり、遺言者に判断能力がなくなってからでは遅いのです。
遺言がなかったばかりに、悲劇だって起こってしまうのです。
- 姑を献身的に介護しても嫁に相続権はない
- 先に逝った妻が預金名義を自分名義にしていたとき
- 老人ホームに残された預金通帳
- 夫婦の間に子供がいないとき
- 老舗料亭の消滅
- 先妻の子供と後妻がいる場合、先妻と後妻の間にそれぞれ子供がいる場合
3.遺言に託すこと
では、遺言書にはどのようなことを託せるのでしょうか。
- 子供を断念した二度目の妻に報いたい
- 実の娘より頼りになる嫁に
- 夫婦相互遺言
- 内縁の妻に感謝して
- 妻の老後の安心のために
- 障害を持つ子の安定を確保
- 認知していない子への責任
- 愛しいペットにも遺言を残したい、ペットは遺産を相続できるのか
- 家族以外にも遺産を残す
- 相続人が全くいないとき
- 残される子の後見人の指定
- 財産管理人の指定
- 相続人の排除
- 相続分ゼロ指定
など、さまざまです。
これらの遺言書は、存在するということだけでも相続人に伝えておくべきでしょう。
参考資料
- 遺産分割協議承諾書
- 遺言書公正証書作成費用例
- 参考相続関係図
平成15年8月2日(土) コンサルティングセンター 岡本 誠司
父:故人
母 92歳
長女 71歳
次女 68歳
長男 67歳
長男からの相談
「親が借金・保険嫌いで、仮に母親が亡くなったら相続税が1億8000万円程度かかるので何か対策は?」このような実例をもとに、損害をふせぐ方法を考えていきましょう。
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